8月11日/櫃石島 島の歴史を後世に残したい.
櫃石島の出身で、坂出市役所与島出張所の所長を務める濱本敏広さんは、島しょ部の歴史や文化の調査研究を行っており、2015年に「塩飽・櫃石島の歴史と民俗」という冊子を編さんされました。
濱本さんが出身地である櫃石島の歴史に関心を寄せるようになったのは40代だった20年程前。
島に伝わる歴史や風習がだんだん無くなったり、知っている人がいなくなり、少しでも書いて残したいという思いから、島に住んでいる人はもちろん、県外に住む島出身の人にも話を聴きに出向いたそうです。
その冊子を読んだ、広島在住のおばあちゃん(濱本さんのお母様のお友達)から、「あんたはほんまにええ本を書いてくれた!」と喜びを伝える電話がかかってきたこともあり、編さん作業は大変だったけど、やって良かったと思ったそうです。
濱本さんに、子供の頃の思い出が残る場所を案内していただきました。
櫃石島の北側にある「がんろの浜」
近くに小学校があり、夏の水泳の授業はこの浜で行われていたそうです。
対岸は岡山県の倉敷市下津井地区。1キロもない距離!近い!
濱本さん曰く、言葉も香川より岡山の方言に近いそうです!
櫃石島の南側にある「歩渡島(ぶとじま)」
読んで字のごとく昔は干潮時に砂浜が現れ、歩いて渡ることができた島です。(現在は堤防で陸続きになっています)
50年程前までは、内側の湾になっているところが「ハマチの養殖場」だったそうです。
子供の頃、親や近所の人から「歩渡島の木を切ったり、石を切ったりしてはいけない」と言われていたそう。
ここには古墳があったため、荒らさないように…という戒めの言葉だったのかも。とのこと。
また、歩渡島には「弁天様」が祀られているため、年に一度お祭りも開催されていました。
春にはツツジが島じゅうに咲き誇り、島民がお花見に来ていたのだとか。
櫃石島ではお花見というと「桜」ではなく「ツツジ」なんです!!
歩渡島に渡り、島の尾根沿いの遊歩道を歩いていくと目線があがって、よりダイナミックな瀬戸大橋が目の前に広がります。
濱本さん「島は日によっても、時間によっても、季節によっても、海や空の色が変わるため、全く同じ日はないように思う。」
櫃石島・歩渡島ならではの景色に会いに訪れてみてはいかがでしょうか。
濱本さんが編さんされた「塩飽・櫃石島の歴史と民俗」は坂出市立大橋記念図書館や香川県立図書館などで所蔵されています。
☆櫃石島のアクセス情報☆
櫃石島には島民以外は自家用車で乗り入れることは出来ませんが、香川県側はJR坂出駅前から、岡山県側はJR児島駅から路線バスが出ています。
時刻表など詳しくは 琴参バスのホームページ をご覧ください。
なお島内に商店はありませんので、食べ物・飲み物は必ずご持参ください。
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あなたの島旅のお供に。。。