10月30日(再・11/2日)は東かがわ市から、陶芸家・貴志勉さんインタビュー。現在開催中の「Art Summit on the 御山」情報も!.
東かがわ市在住の陶芸作家、貴志 勉(きし つとむ)さん。
大阪出身、京都市立芸術大学陶磁器専攻科を1980年に卒業。教授の勧めがきっかけで26歳の時東かがわ市へ移住し讃窯にて作陶を開始、1996年に独立。40年余りご自身の工房で製作を続け、県内外での作品展にも積極的に参加。今年の「県展」(香川県美術展覧会)で、県知事賞を受賞されました。
白鳥の静かな里山にある、貴志さんの工房を訪ねました。保管庫には、これまでの作品がぎっしり!
「これは自信作やで」と出して下さったのが、幼児用の食器。
ハンドルがつけてあり握れるようにしたのは、貴志さんが子育てをするなかで思いついたアイディアとのこと。
手指に障害があっても使える器や、右利き、左利き用に持ち手の角度を微妙に変えてあるコップなど、器を通じて貴志さんの温かい思いが伝わってきます。
貴志さんはインスタレーション作品にも学生時代からずっと取り組んできました。
今年の県展(第88回香川県美術展覧会)立体部門で県知事賞を受賞!
陶のかけらと砂を混ぜた土を焼き固めた、ゴツゴツしている正方形の複数の板状の作品です。
貴志さんが伝えたかったのは、“ある日突然つぶされた日常の痕跡”。
真ん中に穴が開いている板があり、覗き込むと中には鏡。自分と目が合い、はっとさせられます。
「アートを日常の中に」という思いを持ち続けてきた貴志さん。
地元東かがわの人たちともアートを通じて繋がりたいと、2013年、野外作品展「アートサミットon the 御山(みやま)」を立ち上げました。ちょうど今、第6回が白鳥の松原で開催中。「日本一低い山から、アートのてっぺんを目指そう!」というコンセプトのもと、県内外17組が参加。多彩な作品が広場や木陰に点在しています。
標高3.6mの御山には、貴志さん製作のミニ鳥居がありました!
野外なので、作品が雨に濡れることもあれば、風に吹かれている時もあり、そのたびに違う表情を見せてくれます。日常の中に息づくアートを、散策しながら楽しめますよ。
また、東かがわ市役所1階ギャラリーでも、12月27日まで貴志さんの作品が展示中です。
「第6回Art Summit on the 御山」
会期:10月12日(土)~11月17日(日)
場所:白鳥神社北側 白鳥の松原 (東かがわ市松原212-3)
「貴志勉(陶)活動報告展」
場所:東かがわ市役所1階「エントランスギャラリー」
会期:2024年12月27日まで