12月18日(再・21日)は三木町から、香川県むらの技能伝承士でしめ縄づくりを行っている筒井良幸さんにインタビュー.
三木町小蓑で、新年を迎える準備が進められています。県内の東讃地域や小豆島、徳島県の神社などにしめ縄を献納している、筒井さんにお話を伺いました。
香川県むらの技能伝承士として、地域の子どもたちにしめ縄づくりを教える機会もある筒井さん。ご親戚筋の方からやってみてはと勧められたのがきっかけでしめ縄づくりをはじめ、15年が経ちます。
しめ縄に使うのはもち藁。丈が長く柔らかいのが特徴で、しめ縄づくりに適しているそうです。家庭用のものから神社用のものまで1人で製作しています。
「何年やっても難しい」と話をしてくれましたが、美しい仕上がりに元大工だった筒井さんの職人技を感じます。
3つの束にしたもち藁を、それぞれねじりながら左なえに編んで作るしめ縄。写真のように藁で作った房「しめのこ」や、稲妻のような形をした白い紙「紙垂(しで)」を付けて完成です。筒井さんは紙垂の技能伝承士でもあります。
作業台の上には、完成した氷上八幡神社の鳥居用の9メートル程あるしめ縄が置いてありました。一人で作るのは大変な作業です。
真ん中が太くなった大根注連と、まっすぐ同じ太さの牛蒡注連があって、それぞれの神社で長さや太さが違います。それらをノートにまとめて毎回同じものを作り、各神社へ届けている筒井さん。社会に貢献できるならと、地域の方々からもち藁を分けてもらい作り続けています。
もち藁を分けてもらった農家さんには、家庭用のしめ縄でお返し。筒井さんが作るしめ縄には、先人から受け継がれた技と、地域への思いが込められていました。
昔はしめ飾りや門松、鏡餅など、それぞれの家庭で正月飾りの材料をそろえて手作りで準備していましたが、今は手軽に購入できるようになりました。
玄関に飾るしめ飾りは各ご家庭に神様をお迎えする目印。お正月準備を進めて良い年をお迎えください。