2月23日(日) ごはん持参で工場見学!? 写真の達人が作る佃煮の工場へ(小豆島小豆島町).
醤油作りの地として有名な小豆島の中でも、醤油工場や佃煮工場が軒を連ねる「醤の里」。その西端にあたる草壁本町で長く続く佃煮工場「小豆島食品」にやってきました。住宅街の中に佇む焼杉の壁が目印の工場は、戦後廃業した元醤油蔵で国指定の有形文化財です。
中で毎日こつこつと作業をしているのは佃煮作りに携わって46年という小豆島食品4代目の久留島克彦さん。現在奥さんと2人で製造や発送作業を行なっています。
嬉しいことに取材の時間にあわせて良い音が録れるように佃煮を炊いてくださっていました。この日作られていたのは香川県産親鳥の胸肉を使った鶏そぼろの佃煮。ぶくぶくと沸き立つ釜を3〜4分ごとにかき混ぜる克彦さん。出来上がるまでの2時間弱、毎日釜につきっきりなのだそう。
大学卒業後、お祖父さんの跡を継いで46年佃煮を作り続けている克彦さん。大量生産の佃煮に打ち勝つためにもともとあった20種のレシピに加え、添加物を使わない少量生産のレシピを20種考案。この親鳥の鶏そぼろもそのシリーズのひとつで、小豆島「ヤマロク醤油」の4年仕込み醤油『鶴醤』と喜界島の未精製砂糖を贅沢に使用しています。
「白ごはんを持ってきてね」と言われて疑問に思っていましたが…出来立ての佃煮をごはんにのせて食べさせていただけることに! 実は工場見学に来られる方には同様の案内をされているそうで、みなさん驚かれるそう。
無添加シリーズの鶏そぼろ佃煮は『鶴醤』ならではの濃厚な味わいとまあるい甘味が効いてとっても美味しい!作り手の克彦さんの優しさがそのまま凝縮されたよう。出来立ての佃煮を食べられる機会ってそうそうないので感動でした。
目と手が離せない佃煮作りの合間、お休みができたら克彦さんはカメラを手に写真撮影へ。島の季節の風景や伝統行事をフレームに収めたり、写真グループの集まりで仲間たちとお互いの写真を見て楽しんだり。「人が見て感動するような写真が撮れたらと常に思っている」と克彦さん。すでに多くの写真コンテストで入賞されています。
残念ながら後継ぎがいないため、この工場での作業を行うのは克彦さんご夫妻が最後。(佃煮の味は同業者のかたが引き継いでくれるそう)
佃煮でも写真でも人の心を動かすことのできる達人、久留島克彦さんに会いに、あなたも「小豆島食品」へ足を運んでみてくださいね。
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■「小豆島食品」
場所/香川県小豆郡小豆島町草壁本町491−1
営業時間/8:00〜17:00
定休日/日・祝・第2土曜・第4土曜(1〜3月は毎土曜)
販売先/自社工場・公式サイト・電話での問い合わせで配送対応可能
お問い合わせ先/0879-82ー0627